2019年11月22日・23日に開催された(一社)日本音響学会 聴覚研究会において,工学部コンピュータ理工学科4年の安藤舞さん(指導教員:小澤賢司 教授,共同研究者:アルプスアルパイン(株)白坂剛氏,下村尚登氏)が研究奨励賞を受賞しました.全15件のポスター発表のなかから,参加者の投票により選ばれたものです.
受賞対象となった研究題目は「聴取立場がスイッチ押下音の印象に及ぼす影響に関する考察」です.スイッチでは,確実にOn/Offするという機能を達成すると同時に,「音や触感に関する感性価値」を追求することが課題です.例えば,同じスイッチの音でも聞く立場によって評価が異なります.具体例としては,列車内で他人のキーボードはうるさく感ずるといった場合です.本研究では,25種類のスイッチ押下時の音を操作者・聴取者・傍聴者という3立場で評価し,その結果を押下時の触感に関する評価結果に関係づけて分析しました.スイッチは私達の日常生活において不可欠なものです.こういった感性評価結果に基づいて音・触感をデザインする「感性工学の取り組み」は重要です.
受賞した安藤さんは,「今回はこのような賞をいただき大変嬉しく思います.ご指導・ご協力いただいた多くの方々に心より感謝申し上げます.」とコメントしています.学会発表は卒業研究がほぼ完成した後でデビューする場合が多いので,11月の段階で研究会において発表できるということは,4月から着実に卒業研究を進めてきた努力の成果と言えます.
令和元年10月8日(火),甲府キャンパスにおいて,中国・杭州電子科技大学との修士課程デュアルディグリープログラムの開講式を挙行しました.
本学では,同大と平成20年に大学間交流協定を締結しており,本学工学部生の海外インターンシップの中国拠点校として、教員と学生の相互派遣などの交流を続けています.
本プログラムは,双方の教育の国際化と学生指導を通じた共同研究をより一層促進するため、昨年9月に本学工学専攻コンピュータ理工学コースと同大計算機学院との連携により設置されました.学生は双方の大学の教員からの指導を受けながら,杭州電子科技大学で1年半、本学で1年間勉強と研究を進めることにより、両大学で修士学位を取得をすることが可能となります.
学生たちは,杭州電子科技大学と山梨大学双方の教員の指導の下,知的な文書情報検索や要約,ソフトウェア工学への機械学習や人工知能の適用,機械学習を高速化する並列計算,3次元形状の識別や検索,などを含むさまざまなテーマで研究を進めています.
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中沢 翔太さん(修士課程工学専攻コンピュータ理工学コース1年生、指導教員:安藤 英俊 准教授)らは,仮想現実(VR)の技術でブドウの摘粒(不要な幼果実を摘果し,形が良く栄養の行き届いた房となるように整形すること)を練習するシステムを開発しました.このシステムは,摘粒実験によりその有効性を示しました.研究成果は9月12日開催のバーチャルリアリティ学会で発表され,また,研究を紹介する記事が11月4日付の読売新聞に掲載されました.
ブドウ摘粒VRで練習 山梨大が機器開発 (読売新聞 2019年11月4日付)
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摘粒前のブドウのVR表現. オレンジが摘果すべき果実 |
摘粒前のブドウの実物 |
上西 和樹さん(修士課程工学専攻コンピュータ理工学コース2年生、指導教員:大渕 竜太郎 教授)らが執筆した論文が,情報処理学会論文誌ジャーナル/JIP特選論文に選定され、情報処理学会より表彰を受けました.
本論文は,多くの研究者が参照すべき論文として,情報処理学会論文誌ジャーナル第60巻7号に掲載された9編の論文の中から1編が選定されました.
受賞論文の題目は「敵対的生成ネットワークを用いた,3次元点群形状特徴量の教師なし学習」で,共著者である古屋 貴彦 助教、大渕 竜太郎 教授との共同受賞です.
本研究では,カテゴリラベルを持たない多数の3次元形状データを,それらの形状に基づいて分類・比較・検索するための形状特徴量を提案し,実験的に評価しました.深層学習(ディープラーニング)技術の1種である敵対的生成ニューラルネットワークを3次元点群に応用することで,従来研究よりも高精度な形状特徴量を獲得できることを示しました.
受賞した上西さんは,「この度は私達の論文を特選論文に選定して頂き、大変嬉しく思います.大渕先生,古屋先生をはじめ,研究や論文執筆にあたってご指導・ご協力頂いた方々に,心より感謝申し上げます.」とコメントしています.
情報処理学会論文誌ジャーナル/JIP特選論文
https://www.ipsj.or.jp/award/ssp_award.html
![]() 左から古屋 貴彦 助教、上西和樹さん、大渕 竜太郎 教授 |
![]() 特選論文の表彰状 |
平成31年3月14日(木)〜16日(土),福岡大学七隈キャンパスで開催された情報処理学会第81回全国大会において,大学院工学専攻コンピュータ理工学コース2年の高木純平さんが学生奨励賞を受賞しました.この賞は,同学会の全国大会学生セッションにおける優秀な発表に対して贈られるものです.
高木さんの受賞題目は,「DNNの自己蒸留における学習時間の短縮」(情報処理学会第81回全国大会講演論文集,4U-02,2,pp.455-456,2019年3月)で,本学大学院総合研究部の服部元信准教授との共同研究です.この研究では,近年,深層学習の分野で注目されている「知識の蒸留」に,自己蒸留という新しい仕組みを導入し,従来よりも効率的に高性能なニューラルネットワークの学習が行えることを明らかにしました.本手法の有効性に加え,分かりやすい発表と質疑応答が総合的に評価され,今回の受賞となりました.
受賞した高木さんは「今回,学生奨励賞を頂けたことを大変嬉しく思います.このような賞を頂くことができたのも,日頃からの先生方や研究室の皆さまのご協力あってのことと思います.心より感謝申し上げます.」と述べています.
コンピュータグラフィクスと画像処理に関する国際会議 International Conference on Graphics and Image Processing(ICGIP)2018 が,平成30年12月12日?14日に四川大学(中国・四川省成都市)において開催されました・この国際会議において,工学部コンピュータ理工学科の古屋貴彦 助教が優秀発表賞を受賞しました.本発表賞は,画像検索に関する研究発表セッションにおいて最も優れたプレゼンテーションを行った発表者に対して与えられるものです.
発表題目は「Data Augmentation via Photo-to-Sketch Translation for Sketch-based Image Retrieval」(著者:古屋貴彦 助教、大渕竜太郎 教授)です.本研究のねらいは、手描きの線画スケッチを手掛かりに写真を検索する技術(スケッチ検索)の精度向上です.スケッチ検索は、ユーザの欲する写真を大規模な写真データベースの中から手軽に探し出すために,実用化が期待されています.近年提案された従来法の多くは深層学習を利用してスケッチと写真を比較します.しかし,学習用データ(スケッチと写真のペアデータ)が不足していたために,高い検索精度を得ることが困難でした.学習用データ,特に手描きスケッチの収集は大きな手間です.そこで本研究では、写真を手描きスケッチ風画像に変換するニューラルネットワークを新たに設計し,これを用いた学習用データの人工的拡張法を提案しました.提案法によって学習用データが増加した結果,スケッチ検索の精度が向上しました.受賞した古屋助教は、「優秀発表賞をいただき大変嬉しく思っております。今後も研究に邁進して参ります。」とコメントしています。
本学大学院工学専攻 コンピュータ理工学コース1年の小宮山亮太さん,鈴木太陽さん,福田晴喜さんからなるチーム(AtComleader)が,国際大学対抗プログラミングコンテストICPC2018のアジア地区大会で大健闘し,アジア地区の30位となりました.
ICPCは100以上の国、約3,000の大学から5万人もの学生・院生が参加する世界最大規模のプログラミングコンテストで,アジア地区大会は世界大会決勝の前段となる大会です,横浜大会には国内予選を勝ち抜いた60チーム(うち9チームが国外)が参加しました.アジア地区大会30位は山梨大学チームとしては過去最高の成績で,日本の大学別順位で山梨大学は16位と,こちらも過去最高を記録しました.
アジア地区横浜大会の情報
https://icpc.iisf.or.jp/2018-yokohama/asiaregional/
平成30年12月8日(土)から10日(月)までの間,中国・南開大学計算機学部、及び人工知能学部の修士・博士学生10名と人工知能学部張瀚教授が本学コンピュータ理工学科を訪問しました.これは、日本・アジア青少年サイエンス交流事業(科学技術振興機構) 主催の「さくらサイエンス」プラン(本学担当: 李 吉屹 工学部特任助教)の一環として実施したものです.
本事業は,優秀なアジア地域の青少年を日本に短期間招聘し,科学技術の分野で交流を深めることを目指しています.同時にアジア地域の青少年が日本の科学技術へ関心を持ち,日本の大学・研究機関や企業が必要とする海外からの優秀な人材の育成を進めることにより,アジア地域と日本の科学技術の発展に貢献することを目的としています.
滞在期間中,本学コンピュータ理工学科学生と南開大学学生は,データマイニング,自然言語処理,バイオインフォマティクス,コンピュータビジョン,情報検索など,知的データサイエンスに関連したテーマで研究交流セミナーを実施し,活発な議論がなされました.南開大学から参加した修士と博士学生は,各自、研究テーマに関する発表を行いました.また南開大学人工知能学部の張瀚教授,及びコンピュータ理工学科からは大渕教授と古屋助教がそれぞれ基調講演を行いました.
両大学の学生同士は,「異分野領域における共同研究」に関するテーマでグループワークを実施し,議論や発表会を通し,お互い理解を深めることができました.さくらサイエンスの一環として実施した今回のコンピュータ理工学科の訪問により,双方の学生達は,各自が行っている研究に関し、新規な情報を得ると同時に,将来的に2大学間の共同研究に発展可能な萌芽的なアイデアについても共有することができました.さらに、3日間の滞在を通し,日本の大学での修学・研究環境についても知ることができました.
交流セミナーでの基調講演を含む発表題目の一部を以下に示します。
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南開大学と山梨大学の教員と学生の集合写真 | 南開大学学生による大学紹介 |
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南開大学学生とのディスカッション | 南開大学学生による研究発表 |
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南開大学 張瀚教授による講演 | 山梨大学 大渕竜太郎教授による講演 |
中国・南開大学の教員と学生がコンピュータ理工学科を訪問.
ディープラーニング等の機械学習目的の教育・研究への利用を想定したGPU(Graphics Processing Unit)計算サーバに,計算ジョブを投入・実行管理するジョブ管理システムであるtorqueが導入され運用を開始しました.
(社)日本音響学会 電気音響研究会と(社)電子情報通信学会 応用音響研究会の共催研究会が,平成30年11月21日・22日に輪島市(ホテルこうしゅうえん)において開催されました。この研究会において,工学部コンピュータ理工学科4年の塩澤光一朗さん(指導教員:小澤賢司 教授,共同研究者:アルパイン(株)伊勢友彦 博士)が,学生研究奨励賞を受賞しました。ポスターセッション来場者の投票により選ばれたものです。
受賞対象となった研究題目は「時空間音圧分布画像と機械学習を利用した音源分離に関する検討」です。音源分離とは,2人以上の話者が同時に話をした場合に聞こえる重畳音声から,1人ずつの音声を抜き出す技術です。塩澤さんは,並べて配置した9個のマイクロホンからの出力を画像と見なしたうえで,話者の到来方向に依存する画像の性質を深層学習させることで,良好な分離性能を達成しました。スマートフォンにも搭載できるサイズのシステムですので,今後,色々な場面での利用が期待されています。
受賞した塩澤さんは,「性能の向上を目指して,今後も努力を続けていきたいと考えています」とコメントしています。なお,学会発表は大学院生になってからデビューする場合が多いので,卒業研究生が11月の段階で研究会において発表すること自体が希です。塩澤さんは,学部3年生の後期から研究室配属を希望して真摯に研究に取り組んでおり,今年9月に日本音響学会の全国大会で発表した研究内容をこのたび格段に発展させた成果を発表したそうです。
本学大学院修士課程工学専攻コンピュータ理工学コース1年の小宮山亮太さん,工学部情報メカトロニクス工学科2年の杉浦東風さん,工学部コンピュータ理工学科1年の兪雪蕾さんからなるチーム(YUCPC)が,第1回企業・学校対抗
プログラミングバトル「PG BATTLE」で大健闘し13位(学校の部)となりました.
「PG BATTLE」は株式会社システムインテグレータが主催しているプログラミングコンテストです.100分間でチームの3人がそれぞれの問題セットを解き,合計の点数と時間を競います.今回は企業169チーム,学校91チームが参加しました.
PG BATTLEの情報
https://products.sint.co.jp/pg_battle_2018
大学院修士課程工学専攻コンピュータ理工学コース1年の中島啓太さん(指導教員:安藤英俊 工学部准教授,共同研究教員:早川正幸 副学長・理事,山村英樹 生命環境学部准教授)が,第33回日本放線菌学会大会 (平成30年9月12日,武蔵野大学有明キャンパス)において,ポスター賞を受賞しました.
この賞は全63件の発表ポスターの中から各分野において正会員の得票数の多かったものが選ばれました.
授賞対象となった研究題目は「人工知能を用いた放線菌コロニー(*)の自動識別」になります.放線菌は本学出身のノーベル賞受賞者・大村智博士がエバーメクチンを発見した微生物です.この放線菌を分離するためには培地上に多数生育するコロニーの中から放線菌やバクテリア,カビを識別し,選抜します.通常,この作業は人間が行うため,疲労や記憶力の限界などから大量処理が困難でした.そこで,最新の深層学習技術を拡張することで迅速な観察が可能になり,大量処理への道筋を開拓する事ができました.本研究は生命環境学部と工学部の教員・学生が学域の領域を超えた融合研究の成果になります.
* コロニーとは,培地上に生育する微生物細胞の集合体.一つの細胞に由来する.
受賞した中島さんは,「この度はこのような賞を頂き大変嬉しく思います.指導教員の安藤先生をはじめ,共同研究者として貴重なアドバイスを頂いた山村先生,早川先生に感謝します.今回の受賞を励みに今後も研究に努めたいと思います.」とコメントしています.
ディープラーニング等の機械学習目的の教育・研究への利用を想定したGPU(Graphics Processing Unit)計算サーバの運用が学科の教育用計算機システムの一部として開始されました.同サーバは Intel Xeon Gold 5122 x 2個, 192GBメモリ,Nvidia Titan V 12GB x 2台からなるもので,CUDA,cuDNN,等のGPUライブラリに加え,Caffe,Torch, pyTorch, TensorFlow, CNTK, Chainer, Theano, Nvidia DIGITS, OpenCV, などの機械学習,深層学習,画像処理,等のフレームワーク,ライブラリが導入されています.
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高校生,および一般の方々を対象に,ディープラーニング(深層学習)を用いた画像認識入門講座を開きました.山梨大学甲府キャンパスの「夏のオープンキャンパス」におけるコンピュータ理工学科の模擬授業です.
本授業では,「犬の画像と猫の画像を見分けるには?」という画像認識(画像分類)の課題を機械学習を用いて解く方法について演習を交えて解説しました.
まず,座学です.データ駆動の機械学習とは何か,機械学習の中でも深層学習とはどんなものかについて簡単に紹介.ついで,深層学習でどんなことができるか,について画像変換,機械翻訳,画像のキャプション付け,囲碁,等を例に紹介しました.次いで,深層学習の仕組みにについて,推論段階における順伝播,学習段階における推論誤差(ロス)の逆誤差伝播によるパラメータ学習,等を学びました.
ついで,手書き文字の認識を例にとり,コンピュータ理工学科の計算機演習室のパソコンを用い,実際に深層学習を行ってみました.学習段階では,学んだ学習サンプル数に連れて刻々と損失が低下し認識制度が向上して学習が進む様子,あるいは認識の精度がニューロン数に依存して変わること,等を目の前で確かめることができました.演習には,Javascript経由でPCのGPUを用いて学習や推論ができるTensorFlow.jsを用いました
![]() 深層学習を実体験 |
![]() 授業スライドの1部 |
模擬授業の様子
山梨大学工学部博士課程で2018年3月に博士号(情報科学)を取得されたの 五十嵐 哲也 さんの博士論文が,情報処理学会 グラフィックスとCAD研究会の2017年度研究会推薦博士論文に選ばれました.
五十嵐 哲也さんの学士論文は,CGと計算機科学の技術を伝統的なジャカード織物と結びつけ,自然画像をより写実的な織り模様として再現するための技術に関する,大変独創的な研究です.
五十嵐さんは山梨県産業技術センター富士技術支援センター 繊維技術部 主任研究員を務められており,技術・デザインの専門家の立場から山梨県の織物産業をサポートする立場のお仕事をされています.
詳しくは,情報処理学会の以下のページをご覧ください.
2017年度 情報処理学会グラフィクスとCAD研究会 研究会推薦博士論文
平成30年6月27日(水)、慶応義塾大学 日吉キャンパス(神奈川県横浜市)で開催された(一社)人工知能学会2018年定時社員総会において、大学院修士課程工学専攻コンピュータ理工学コース2年の谷島健斗さんの論文(共著:岩沼宏治 工学部教授、山本泰生 工学部助教)が、「2017年度人工知能学会研究会優秀賞」を受賞しました。この賞は、同会研究会において発表された研究・論文の中から、独創性、学術・技術上の寄与や波及効果、表現のわかりやすさなどを考慮し、特に優秀な研究を表彰するものです。
受賞した谷島さんは「この度は素晴らしい賞をいただき大変光栄に思います。岩沼教授、山本助教をはじめ、サポートしてくださった研究室のメンバーに深く感謝しております。この賞を励みとして、今後も研究に取り組んでいきたいと思います。」とコメントしています。
題名:負の相関ルールマイニングの効率化のための飽和アイテム集合からの極小生成子の高速抽出
著者:谷島健斗、岩沼宏治、山本泰生
掲載紙:人工知能学会 第112回知識ベースシステム研究会資料
論文ID:SIG-KBS-B508-04
発表日:2017年11月24日
URL:https://jsai.ixsq.nii.ac.jp/ej/?action=repository_uri&item_id=9007
概要:昨今ビックデータ処理に関連して、データ中に潜む潜在的な関係を抽出する技術を開発することが重要になってきています。本研究は岩沼教授・山本助教の研究グループがこれまで取り組んできた潜在的ルールの抽出を目的とした負の相関ルール抽出に関する研究を更に発展させたものです。負の相関ルールはデータ中に非常に多く内在するため、負ルールの集合を圧縮して抽出することが非常に重要になりますが、極小生成子はそのキーとなる重要技術です。本研究では、この極小生成子を高速抽出する3種類のアルゴリズムを提案し、実証的比較評価を行い、併せて現時点での問題点と解決の方向性を示したものです。
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茅 暁陽 工学部コンピュータ理工学科教授が平成30年6月11日(月)〜6月14日(木),インドネシアBintan島で開催されたComputer Graphics International (CGI) 2018国際会議においてAchievement Awardを受賞しました.今年で35回目を迎えた同会議は,コンピュータグラフィックス分野で最も長い歴史を誇る,ハイレベルな国際会議の一つとして知られています.CGI Achievement Awardは,毎年一名当該分野において顕著な業績を上げてきた研究者に贈られてきました.
茅教授は,「このような名誉ある賞を受賞できたのはこれまで共に研究に携ってきた研究者や学生の皆様のおかげです.心より感謝いたします.今後も学生を励まし,社会に貢献できるような研究に邁進していきたいと思っております」とコメントしています.
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森勢将雅准教授らが以下の論文に対し,電子情報通信学会 情報・システムソサエティ より平成29年度論文賞を受賞しました.
WORLD: A Vocoder-Based High-Quality Speech Synthesis System for Real-Time Applications
Masanori MORISE, Fumiya YOKOMORI, and Kenji OZAWA
平成28年7月号
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自動運転車,テレビ,冷蔵庫,送電線制御装置,など,社会に埋め込まれて働くコンピュータが組込みコンピュータです.こうした組込みコンピュータにおいても機械学習の応用が進んでいます.
古屋貴彦助教が担当する授業である「組込み情報処理演習」では,本年度より,組込みシステムおけるディープラーニングを体験する演習を取り入れました.
演習の課題は,小さな組込み向けコンピュータであるRaspberry Pi 2の上で動く画像認識プログラムにより,パッケージの画像から「うまい棒」という菓子の風味の種類を識別することです.
多数の画像からなる学習用のデータを作るため,学生たちはRaspberry Piに接続されたカメラを用い,様々な向きや位置からうまい棒のパッケージ写真を撮影しました.この画像群を基にニューラルネットワークを学習します.ニューラルネットワークはディープラーニングフレームワークTensorFlowで記述います.その学習はRaspberry
Pi2ではなく,処理能力がRaspberry Pi2よりも高いノートPCで行いました.学習が済んだ深層ニューラルネットワーク(DNN)はRaspberry
Pi 2にダウンロードし,Raspberry Pi2の上で推論処理を実行しました.
Raspberry Pi2のカメラでいずれかのうまい棒の画像を撮影すると,Raspberry Pi2上で実行しているDNNが「たこ焼き味」などと識別結果を出力します.
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株式会社コンピュータマインド社の社員4名からなる学外講師によるディープラーニング(深層学習)の講習会がコンピュータ理工学科の学部学生および理工学専攻コンピュータサイエンスコースの修士学生を対象に行われました.
コンピュータマインド社はAI(ディープラーニング)をさまざまな実社会の課題に適用することを目指し活動を進めています.
■前半(座学)
・ニューラルネットワークの学習の仕組み
・主流なネットワーク(CNN,RNN,AutoEncoder)について
・適用事例の紹介(物体検知、識別、予測など)
・学習が上手くいかない場合、何をすればよいか?
■後半(演習)
・既存ネットワーク構造の変更が結果に与える影響について
・学習データの変更が結果に与える影響について
演習では,Preferred Network社 の Chainer や Nvidia社 Digits 等のディープラーニングフレームワークを用いた演習が行われました.
小澤賢司教授らが国際会議 IEEE GCCE 2017において,はニューラルネットワークを用いたマイクロホンアレイに関する以下の論文に対し Ecellent
Paper Award (3rd Prize)を受賞しました.
K. Ozawa, Y. Akishika, M., Morise, A. Iseki, and Y. Kinoshita, "Broadbanding
of a NN-based microphone-array system by decomposing into frequency components,"
Proc. of the 6th IEEE Global Conference on Consumer Electronics (GCCE 2017),
pp. 141-142 (2017).
知的データサイエンス研究ユニット設立の承認を受け,研究ユニットのキックオフミーティングが行われました.
活動内容や目標等について議論が行われ,今年度の活動目標が設定されました.
研究ユニットの活動は解くべき課題ごと,作り出すべき基盤技術ごと,にいくつかのワーキンググループに分かれて行うこと,ワーキンググループごとに勉強会等を行うこと,などが承認されました.
〒400-8511
山梨県甲府市武田 4-3-11 国立大学法人山梨大学
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